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3年 池田櫻子のVOICE

(1)講演会を主催するにあたり何に最も力を入れて取り組んでいるか

 畠山ゼミは「日本の自画像と日本外交の未来図を描く」という今年度の講演会テーマのもと、激動する国際情勢の中で日本外交が発揮すべき本領を探求する場を講演会で提供したいと考え、約半年間準備をして参りました。本講演会では諸外国の制度や文化と調和してきた歴史のある日本文化に焦点を当て、日本の持つ個性から、今後の国際社会における日本の役割を見出すことを目標としております。

 私は講演会に向け、主に広報班と渉外として活動しております。まず、広報班ではポスターやチラシの作成、学外への広報活動を主に行って参りました。たった一枚の紙でゼミ生の思いを伝えなければならないということは大変難しいことであり、何度も班内で話し合いを重ねました。そのようにして完成したポスターやチラシには日本人一人ひとりの方への私たちからのメッセージが込められております。広報班として活動する中で、「国際政治」というとどうしても難しいイメージを持たれがちですが、それを払拭し国際政治や日本外交の未来を真剣に考えられるようなものを伝えたいと一番に考えております。

 また、渉外は大学祭実行委員会とゼミを繋げる立場にあります。大学祭で講演会を開かせて頂くという気持ちを忘れずにどちらにも思いやりを持ち、行動して参りました。

 講演会に向け準備し始めた当初から、講演会にお越し頂く皆様に日本外交の未来や日本をもう一度見直す機会を提供したいと考えております。

 

(2)講演会に向けての意気込み

 講演会まで残り1ヶ月を切りました。最後まで自分の職務を全うし、講師としてお越しいただく長谷川先生、日頃ご指導頂く畠山教授と奥様、ご来場頂く方々、ゼミ生、全ての方への思いやりと気配りを忘れずに講演会当日まで努力を重ねて参りたいと思います。講演会を全ての皆様にとって有意義ななものとするために駆け抜けていきます。

 

 

3年 高木優佳のVOICE

(1)講演会を主催するにあたり何に最も力を入れて取り組んでいるか

 私達畠山ゼミナールは、『日本の自画像と日本外交の本領を描く』という講演会テーマを掲げて活動して参りました。国際政治と聞くと堅苦しく考えてしまいますが、多くの欧米の諸制度で成り立った現在の国際社会における日本の役割を見出すことで、日本の個性を世界へ発信していこうという大枠で活動して参りました。

 そして古来から日本が得意としている異文化を自国のものへと融合してしまう『からごころ』を用いることが本講演の鍵となると考えております。戦後70年を迎えた日本を従来の考え方や視点とは異なる見方で、正面から向かい合うことが大切であると考えております。

 私は、広報班と記録班に所属しております。広報班では、本講演のポスターやチラシ、立て看板の作成から来講者の方への広報活動を積極的におこなっております。記録班では、ホームページやブログの作成と更新、授業の連絡等をゼミ生に滞りなく発信しております。どちらの班でも共通して、本講演のテーマや土台を見失わないよう、心に留めて取り組んでおります。

 

(2)講演会に向けての意気込み

 本講演は畠山ゼミにとっては4月から活動してきたことの集大成である為、教授でいらっしゃる畠山先生、畠山ゼミ生、講師でいらっしゃる長谷川先生の想いを大切にしたいと思っております。そして、来講してくださる方のご期待に添えるように当日まで気を抜かずに準備をして参りたいです。また、ご来場してくださる方々が少しでも国際政治並びに自国の素晴らしさに気付き、興味を持って頂けたらと考えております。


 

3年 中澤佑里のVOICE

(1)講演会を主催するにあたり何に最も力を入れて取り組んでいるか

 畠山ゼミでは今年の年間テーマを「日本の役割と新秩序の構想-’’新型’’脅威の登場と進行するパワートランジションの中で-」とし、激動する世界の中で様々な脅威に対して日本はどのような役割を担い、使命を果たすべきなのか日々学びを深めております。今回の講演会を通し国際社会の真の「国際化」を行う日本外交の未来を追及していくことで、更なる学びのアジタートになるのではないかと考えました。私は記録班と広報班でお仕事を担当させていただいております。記録班ではHP、ブログの作成と更新等のWEB管理を積極的に行っております。広報班ではチラシ、ポスターの作成を行いました。将来の日本を真剣に考える多くの方々に畠山ゼミ、そして講演会に興味を持っていただけるよう、準備してまいりました。

 

(2)講演会に向けての意気込み

 講演会に向け、最後まで任務を全うし、日本の真の国際化について、日本外交の未来に興味を持ち足を運んでくださった方々と共に考え、年間テーマにもつながるヒントを得られればと思っております

 

 

4年 相澤李帆のVOICE

(1)講演会を主催するにあたり何に最も力を入れて取り組んでいるか

 畠山ゼミナールは通常4つの班に分かれておりますが、講演会の準備に際しては新たな班体制が組まれます。私はその中でゼミ生の諸活動の記録、外部の方への発信や記録物の後代への継承という役割を担っている記録班と広報班WEB担当として講演会の準備を進めて参りました。

 畠山ゼミナールの講演会はゼミ生の学び社会啓蒙という2つの側面を持ち合わせております。この2つの目的をより良い形で達成するために、講演会準備を進める中で最も力を入れて取り組んでいることは、今年度のゼミナールの研究テーマを深めるために講演会を開催するのだということを常に意識して学び考えるということと、多くの方々にゼミ生の問題意識を発信することができるように広報や動員の仕方を工夫することです。

 

 今年度の講演会は「日本の役割と新秩序の構想―“新型”脅威の登場と進行するパワートランジションの中で―」というゼミナールの年間研究テーマの「日本の役割と新秩序の構想」という部分に焦点を当て、講演会テーマを「日本の自画像と日本外交の未来図を描く」としました。そしてその講演会テーマの下、どのような先生を講師としてお迎えしたいかを考えるために学びを深めていく中で、「新型」の脅威であるテロの登場や伝統的な脅威である各国の力の変動で混迷する世界情勢には欧米諸国中心の国際社会構造が根本的な問題として存在しているのではないかという考えを持つに至りました。さらに、日本はこのような国際社会の在り方を良しとするのか、そもそもどのような国際社会を理想としてきたのか、どのような正義つまり軸を持つのか、そしてその理想を現実のものとするために日本が果たすべき役割は何か、さらにその役割を担うために克服すべき課題は何かを探求していくことが今後の激動する国際社会の中で日本が生き延び、新たな世界秩序を形成する主要なアクターとなるために必要なことなのではないかと考えました。

 このように、歴史や文化から見る日本の理想と役割そして課題についての示唆やヒントを頂きたく、私共は長谷川三千子先生に指導を仰ぎました。長谷川先生は私共の熱意にこたえてくださり、この度講師としてお越しいただけることとなりました。さらに、長谷川先生とご相談させていただく中で先生が演題として提案して下さった「国際化の達人、日本文化」を本講演会の演題とし、皆様に第16回畠山ゼミナール講演会としてお知らせをさせて頂くに至ったのです。

 班の仕事に没頭している内に、既述の講演会の目的や問題意識がどのようなものだったのかを忘れてしまいそうになることもありますが、その度に年間テーマや講演会の企画書等を読み返し、長谷川先生のご著書を拝読しております。長谷川先生に直接ご指導頂く機会を有意義なものとすべく今後も学びを深めてまいりたいと思います。

 

 また、席数に限りはございますが出来るだけ多くの方々にこのような貴重な講演会にお越し頂けるよう広報や動員にも力を入れております。私は広報班としてチラシやポスター、構内看板の作成にも関わりました。それぞれ大きさは異なりますがどれも一枚の紙にゼミ生の問題意識を示し且つ人々の心を掴むものを作らなければならない為、班員とゼミ生で知恵を出し合い作成いたしました。HPの講演会PRページにも掲載しておりますが、当日実物を見て頂けますと幸いです。さらに、広報班WEB担当そして記録班として今年度もゼミ生の声をHPに掲載する企画を行いました。ゼミ生一人ひとりがどのような考えや想いを持って講演会準備に臨んでいるのかをご覧いただき、本講演会に興味を持っていただければ幸いです。また、講演会チケットを既にお渡しした皆様にもこのゼミ生の声やHPそして講演会用ブログ等を通じて、本講演会にお越しいただく前に私共の問題意識について改めて考えを巡らせていただけますと幸いです。そして、講演会後にもこのゼミ生の声を更新いたします。講演会からゼミ生が何を学び取り、考えたのかについても是非ご覧ください。

 

(2)講演会に向けての意気込み

 今日では国際政治や国際関係、国家安全保障の在り方について多くの人々が様々に論じるようになりました。物事の本質について深く考える機会と時間を与えられている大学生であっても、小手先の論破の手法と見当違いな認識を元に的外れな主張をしていることが多いように思われます。書店には反中、反韓そして中には反米を謳った書籍も多く平積みされております。このような動きには良い面もあると考えますが、目に見える形で現れる反応に限って言えば、そこにはアジアの中の日本、世界の中の日本という視点が欠けているようにも感じられます。

 日本は国際社会の中でも確固たる地位を築いております。しかし、未だにグローバル・スタンダートなるものに自らをただ合わせようとする受け身の姿勢から抜け出せずにいるように感じることがしばしばあります。また、どの国を否定し非難し悪者に仕立て上げたとしても解決されるようなものではない問題が頻発しております。今まさに国際社会は大転換の時期を迎えているのです。このような時代に重要なのは自身の正義がどこにあるのかを改めて見極めていくことなのではないでしょうか。

 日本は今後何を正義とし、どのような未来図を描くのか。また、その未来図を現実のものとすべく、どのような役割を担っていくのか。さらに、その役割を担っていくにあたり、どのような課題を抱えており、如何に克服していくことができるのか。本講演会を通してこれらの問いに私なりの答えを見出すことができるように尽力いたします。

 

 日本だからこそ示すことのできる人類共生の場としての国際社会を実現する知恵があるはずです。

 本講演会がその大いなる日本の使命を人々に実感させるきっかけとなるでしょう。

 

4年 小平暁子のVOICE

(1)講演会を主催するにあたり何に最も力を入れて取り組んでいるか

 私は昨年に引き続き講演会の広報を担当しております。講演会の準備に際しては、テーマをより深く理解することや、問題意識を伝わりやすく発信することに特に力を入れております。さらに、4年生となった今だからこそ、一つひとつの仕事を単純作業で終わらせるのではなく、その仕事の意義を考え心を込めて行うことを意識しております。

 今年もゼミ生で力を合わせ、チラシやポスターを制作致しました。たった1枚の紙に、ゼミ生たちの本講演会に懸ける思いが詰まっております。何か少しでも、皆様の心に響くものがあれば幸いです。

 

(2)講演会に向けての意気込み

 講演会まであと1ヶ月を切りました。これまでのゼミや大学生活の中で学んだことの成果を発揮するために、そしてこの講演会を通してもう一歩成長するためにも最後まで全力を尽くします。

 

 

 

<講演会開催後>

3年 池田櫻子のVOICE

(1)講演会を終えての感想

初めに畠山ゼミ生が一丸となって力を合わせて約半年間頑張ってきた結果が、講演会の成功に結び付き大変嬉しく思っております。講演会の開催決定から約半年、各班に分かれて活動を行って参りました。長谷川先生にお話し頂いた素晴らしいご講義、会場を埋め尽くした多くの来場者の方々、これらはゼミ生1人ひとりの努力がまさに実を結んだ結果であると確信しております。

 力を合わせてただひたすら目の前の道を進む、これほどキラキラした日々はありませんでした。何かに夢中になることは決して恥ずかしいことではなく、素晴らしいことであります。長いようで短い学生生活の中で様々な角度から『学び』を深めることができ、大変幸せでした。

 若い私たちでも日本を変えることができる、また日本にとどまらず)世界までをも変えることができる。私はそう確信しております。大学祭で行った国際政治を学ぶ一つのゼミが大学祭において主催した講演会ではありますが、来場された皆様の心に何か届くものがございましたら大変嬉しく思います。

素晴らしいご講演をして下さった長谷川三千子先生、日ごろからご指導頂いております畠山先生と奥様、畠山ゼミという素晴らしい歴史を作って下さった先輩方、ご来場頂いた多くの方々、そして講演会当日まで共に駆け抜けたゼミ生のみなさん、講演会に関わってくださった全ての方々に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。

 

(2)講演会で学び取った視点から今後の日本の未来図を描く

本講演会では『国際化の達人、日本文化』と題しましてご講演を行って頂きました。

西洋文化との出会いの際に日本は独立の気概を持ちつつ西洋文化を取り入れたというお話がありました。これこそ“国際化の達人”であり、西欧文明が押し寄せる中で日本は労働を厭わない考えと、日本語で平等な教育を受けることができた経緯によって文明開化を成功させ、その柔軟さで国際社会での地位を確固たるものとしてきました。このお話は国際社会を生きる私たちが忘れてはならないことであり、現代で活かす必要があると強く感じております。

今後の日本の歩むべき道として、長谷川先生のお話にもありましたように真の国際化の為に戦争で勝利した者が正義とならない、正しいことは正しいと言える国際社会を日本から創っていかなければなりません。また今日の迷走する国際社会の中で自由をはき違えることのないよう、真剣に学び自分を磨いて本当の意味での自由を日本人から達成させる必要があるように思います。国際化の達人として日本が築いてきた道を再度見直し、それをまずは私たちゼミ生、ご来場頂いた方々に真剣に考えて行くことから始めたいと考えております。

 

 

 

3年 高木優佳のVOICE

(1)講演会を終えての感想

約半年間に渡り講演会へ向けた準備を進めて参りました。まずは無事に講演会を終えられたことへの安堵の気持ちでいっぱいです。このような一つの団体で、一つのものを成し遂げるといったことは振り返るとほぼ初めてに近い体験でしたので、得るものが非常に多くあったと感じております。

これ程までにゼミのこと、ゼミ生のことを考えたのは初めてでした。講演会へ向けた準備の中で二つの班を兼任させて頂き、自分の中ではより主体性を身につけられたのではないかと感じております。自分のことではなく仲間のことを一番に考えて動いている自分に気付くことができたからです。これもゼミ生皆が真剣に講演会へ向けて準備をしてきた姿が私を変えてくれたのだと思います。自分の至らない点に反省する毎日ですが、その中で指導してくださる畠山先生や仲間の存在の有り難さを痛感しております。私自身の成長を考えてくださる多くの力によって、自身を鼓舞しながら尽力することができました。このような環境の中で学ぶことが出来る自分は幸せであると感じております。感謝してもしきれないのが本音です。15期、16期の皆様、畠山先生、15期、16期の皆様ありがとうございました。

この度ご講演を賜りました長谷川三千子先生のご著書や本講演の内容に関連した書籍を拝読し、本講演の主旨をしっかりと理解した上で、講演会へ臨めたことが自身の学びを深めることにつながったと感じております。また、かねてより「日本人は自分たち日本人のことを知らない」「自国への興味や理解が乏しいのではないか」と私は考えておりました。そのためこの度の長谷川先生のご講演は自国のことや政治に関心がない人々も、思わず夢中になってしまうものであったと感じております。私自身も長谷川先生のお考えに納得、感心する場面が非常に多くありました。自身の考えにさらなる気付きを与えてくださったとも思っております。素晴らしいご講演をありがとうございました。

講師の長谷川三千子先生、本講演にお越し下さった方々、日々熱心にご指導下さる畠山先生と奥様、畠山ゼミの素晴らしい歴史を創って下さったOGの方々、そして信頼できる15期16期のゼミ生の皆様、誠にありがとうございました。

 

(2)講演会で学び取った視点から今後の日本の未来図を描く

本講演では、『国際化の達人、日本文化』という演題に「本当は怖い国際化」という意味も込められ、ご講義を承りました。その名の通り現在の国際社会は異様な空気が漂っているように感じております。世界は国際紛争等の様々な国際問題を抱えております。真の平和はどこにあるのだろうと私自身も模索し続けております。その中で、自国の知恵を世界へ押し広げることが鍵を握るのではないかと考えました。日本は古来他国の文化を自国の文化へと昇華する特性を身に着けております。さらに、日本の翻訳文化とは評価されるべき日本の特性そのものであります。日本国民が高水準な教育を受けられることは、江戸時代の寺子屋文化に既存して明治時代の翻訳文化があったからだと考えております。身分の違いがあっても平等に教育を受けられ、西洋の知識を今もなお母国語で学ぶことができる我々日本人は誇るべき偉業を成し遂げたとも感じております。世界と比べて日本人は英語が苦手だと言われる昨今ですが、裏を返せば、それだけ恵まれた環境の下で育っているのだとも感じます。さらに、労働を厭わない勤勉さが日本の個性である為、この魂を活用して今後の国際社会においても大いに活躍する場が与えられることでしょう。このように日本の特性や個性を存分に生かすことで、国際社会と各国間とを繋ぐ架け橋になると信じております。

今年で戦後70年を迎えましたが、敗戦当時日本がどん底からはい上がってきたあの魂、つまり課された責務をこの国際社会で体現する必要があると同時に、日本からまずは一歩踏み出すことが重要だと考えております。戦争に勝った者の正義だけが通ってしまう今の国際社会から、真の人類の共生を軸とする平和な国際社会へと昇華できるのは日本であると思っております。今こそ日本人の巧みさを体現すべき時だと思っております。

 

 

 

3年 中澤佑里のVOICE

(1)講演会を終えての感想

半年間の集大成でもある本講演会を無事終えた今、安心感と達成感でいっぱいです。準備期間と講演会当日、常に思っていたことがあります。それは記録という職務を通して現ゼミ生が学んできたことを確実に歴史に刻み後世へとつなげること、また外部発信を行うことで私たちが今後の国際社会を真剣に考えたいという想いを社会に投げかけたいということです。また、講演会を通して、日々日本から世界に目を向け仲間と切磋琢磨しながら真剣に考えられるこの素晴らしい環境で学べることが改めて幸せなことだと感じました。ゼミが講演会の体制で動き始めたときは慣れない班長という立場で目の前のことで精いっぱいになることが多くありましたが、講演会当日に近づくにつれ少しは周りも見られるようになり、確実に成長できたのではないかと思います。ご講演を承ってくださった長谷川三千子先生、日ごろから熱心にご指導くださる畠山先生と奥様、畠山ゼミを作り上げてきたくださったOG の先輩方、常に後輩を支えてくださる憧れの15期の先輩方、壁にぶち当たったときいつも優しく声をかけてくれ、時に刺激を与えてくれる大好きな16期の仲間、本講演会に足を運んでくださった多くの方々、携わってくださったすべての方に感謝申し上げます。

 

(2)講演会で学び取った視点から今後の日本の未来図を描く

講演会の冒頭で「国際化とは何なのか」を本当は怖い国際化という観点から考えました。歴史を振り返りながら日本に押し寄せる波に対してどのように日本は対応してきたのか学び、そこから日本の国際社会におけるあるべき姿を見出していくヒントを得ることができました。ご講義の中で、日本が西欧文化を取り入れるとき翻訳語を使って母国語で高等教育を受けられるようにしたため、国民の階層断絶を作るのを防げた、というお話がありました。ほかの国にはないこの識字率の高さは日本の強みの一つであると言えるでしょう。様々なことを外から学び、取り入れ、磨きをかけて活かしていくこの日本の柔軟さが国際社会に求められているのだと思います。真の国際化を行い、真の人類共生の場を作り上げるために、日本の強みは何なのか再度見直し、それを日本人一人ひとりが認識し体現することで国際社会に訴えかけていく必要があり、日本こそが種となり国際社会の新たな道を切り開くべきなのでしょう。本講演会で得た知識を無駄にしないようさらに自分の中で整理して、今後の日本の役割の探求に努めて参ります。

 

 

 

4年 相澤李帆のVOICE

(1)講演会を終えての感想

  • 主催・運営者としての感想

まず、講演会を行うために組まれる新しい班体制のもと記録班員として働く中で、私は連続性を意識し知恵の継承と更なる発展に力を入れて取り組んでまいりました。畠山ゼミナールが主催する講演会もこの度第16回目を迎えました。その中で積み重ねられてきた知恵を後輩に継承し、同期や後輩とさらに知恵を出し合うことでより良い講演会にすることが出来たと自負しております。

畠山ゼミナールの講演会は私共ゼミ生の学びと社会啓蒙という大きく二つの側面を持ち合わせております。ご来場いただいた皆様にも、長谷川三千子先生のご講演内容から学び得たことと合わせて、私共が心を尽くして本講演会を主催し社会に対して投げかけたかった問題意識についても御一考いただければ望外の喜びに存じます。

(※畠山ゼミHP→講演会→themeより講演会趣旨をご覧ください。)

  • 聴講者としての感想

  私の解釈で恐縮ではございますが、長谷川先生のご講演の中で特に印象に残った日本の国際化の原点について感想を述べさせていただきます。

  私は日本の国際化の原点についてのお話を次の通りに受け取りました。日本は長い歴史の中で2つの大きな文明体験を持っており、1度目は中国大陸の文明そして2度目は西欧文明である。二度の文明体験の共通点は相手から積極的に学び取ったことと独立の気概を持ち事大主義に陥らなかったことにある。そして、二度目の文明体験に於いて西欧に学びながらも文明化を図り明治維新を成し遂げられたのにはそれらに加えて脅威を切実に捉えて対処し、労働を卑しいものと考える文化を持たず、平等感を持ち日本人全体が知をつけていったことが挙げられ、中でも翻訳語の存在が日本人の知の断絶を防いだ。このように、日本の国際化の原点とは文化に支えられながらも、好奇心に満ち溢れあらゆるものを学んでいき、そして絶えず修行し、学んだものを生かしていくことにある。

  以上のように長谷川先生のお話を私なりに解釈し、大別して2つのことについて感想を持ちました。1つ目は現在の日本人についてです。脅威を切実に捉え対処することで日本は李氏朝鮮や清王朝とは異なり文明の大津波を乗り越えることができました。当時もそのように捉えて行動することが出来た日本人は極少数であったのかもしれませんが、今日も混乱する国際社会の中にあるにもかかわらず、全体として現在の日本人には国際社会の動向に対する意識が欠如しているように感じます。第二次世界大戦後から70年経った今も、古典的な力による外交を行いチャレンジャーとして新興しているようにみえる国や集団は存在します。これらの脅威を正しく認識し、切実に捉え対処していくことが現在の日本にも求められているような気がしてなりません。また、その為には日本人全体が余所事と考えずに知をつけ、鍛錬し、それらを実際に活かしていくことが必要となるのでしょう。

  2つ目に日本の国際化の知恵と国際社会についてです。ある日本のテレビ番組でアフリカの何処かの国(南アフリカ共和国であったように思います。)のテレビ番組作成者が来日し、日本についての紹介番組を作成し、彼らの国で放映するという企画が行われていました。日本で様々な体験をしたリポーターが締めの言葉として「日本は伝統を残しつつ近代的な社会を作ることができた。我が国も自らの文化や伝統を手放さなくても良いのではないか。」という趣旨の発言をしていらっしゃいました。他国の知恵を丸呑みするのではなく己に合わせて昇華していった日本の国際化の原点を感じ取っていた発言であったのだと改めて感じました。長谷川先生のご講演を拝聴させて頂く前は日本の国際化の原点をどのように活かせば国際社会を真に多文化共生の場とすることができるのかという手立ての問題に明確な答えを見出すことができずにおりました。しかし、長谷川先生のご講演を通して、日本が己の構造に自覚的になりそれを体現し続けることが様々な国にとっての一つの道標となり国際社会を真に国際化することに繋がるのではないかという私なりの答えを見出すことができました。近く東京ではオリンピックが開催される予定です。様々な国の人々に直接日本を見ていただき、この日本の知恵を感じ取っていただく絶好の機会を得たのです。それは日本人にとっても今後の国際社会にとっても大変幸運なことであるように思います。

 

(2)講演会で学び取った視点から今後の日本の未来図を描く

今後日本が激動する国際社会を生き抜き、国際社会を真に多文化共生の場へと導くために必要と思われることは主に3点あると考えました。まず、自身の良しとするところがどこにあるのかをもう一度見直すことであります。日本は商売と戦争の世の中で生き残るために他所の論理を吸収し大国としての地位を築き上げました。しかし、今その論理と国際社会の実態との間で摩擦が生じてきております。本来自らが良しとしてきたものと現在の日本が自身のものであるかのように取り違えている他所の論理には大きな乖離があるように思われます。日本がただ「国際社会」や他国に追従するだけでなく、自らの正義に照らし合わせて主体的に行動していくためにも、日本は何故あの大きな2つの戦争を戦ったのかそして戦争は正しい者を決めるための手段たりえると言えるのかについて日本人全体で考えていくことが必要なのでしょう。

  また一方で、今まさに変わりつつある日本は自身が変わらないために意識レベルで変わりつつあるのだということを周辺諸国や世界に向けて正しく不可分なく説明を行っていくことも必要であると考えます。人は自らの変化に敏感ではありませんが、他人の変化にも同様に鈍感であるように思います。季節が移ろうように人の心も変化し国のあり方も変化しているということに鈍感であればあるほど既成の物差しで相手を見てしまい、恐怖心を抱いてしまうこともあるのではないでしょうか。そのためにも、具体的な行動や言葉に自らの意思を示すことが重要であるように思います。

  3つ目に、講演会を終えての感想にも記しましたが、日本は日本文明が本来持っている強くてしなやかな魂の構造に自覚的になり、それを体現していくことが重要であるように思います。それは日本が激動する国際社会を生き抜くためにも、国際社会を真の国際社会としていくためにも必要なことであると考えます。言葉で説いていくことももちろんできるとは思いますが、日本自身がそれを体現し他国の人々に感じ取ってもらうことで各々の国がその国なりの「国際化」を図ることができ、国際社会が真の国際化への道を歩み始めることができるのではないでしょうか。

  最後になりましたが、第16回畠山ゼミナール主催講演会の講師を引き受けてくださった長谷川三千子先生、普段厳しくも優しくご指導頂いている畠山圭一先生や奥様、第16回までバトンをつないでくださったOGの皆様方、そして講演会の成功と自身の学びに尽力した15期と16期の仲間たちとご来場いただいた皆様方に厚く御礼申し上げます。ゼミ生一同今後も日本文化に支えられながら、あらゆるものを貪欲に学び、絶えず修行し、学んだものを日本社会そして国際社会に活かしていけるよう精進して参りたいと思います。

 

 

 

4年 小平暁子のVOICE

(1)講演会を終えての感想

振り返ると、講演会成功に向け力を尽くすゼミ生の顔ばかり浮かびます。200人規模の講演会を主催することは容易ではなく、開催までの道のりは決して平坦なものではありませんでした。ゼミ生はそれぞれの立場で困難な場面に直面したこともあったと思いますが、それでも妥協せずより良いものを求める姿は皆輝いていました。何より、当日に見た一人ひとりの自信に満ちた凛とした表情と、講演会後の笑顔は心に深く残っています。

 2度目の講演会を終え改めて、仲間と共に目標に向かって頑張ることのできる環境と、素敵な同期、後輩、そして先輩に恵まれたことを幸せに思います。大学生活も残すところ僅かとなりました。最後の半年間も充実したものにできるよう、良き友人と学び、自身を磨き続けます。

 

2)講演会で学び取った視点から今後の日本の未来図を描く

長谷川先生のお話を伺い、これからの日本を担っていく者として身のが引き締まる思いです。簡単なことではありませんが、日本人の真髄から目を背けることなく世界と関わっていくことで、日本の持つ力は真の国際化に寄与できると信じております。受け身に感じることの多い日本から、積極的に良さを発揮できる日本へ少しずつでも変わって行くために、私も日本人の一人として精進して参ります。

 

 

 

 

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